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令和8年(2026)/3 後藤 忠
昨今、Z世代という言葉が老人の耳にも届くようになりましたので、AIに聞いてみました。
という回答で、その年代は2000年をはさんだ前後各10年に生まれた人たちの層を指すようです。
私はもう70代後半ですから、今の世の中で起きている生の現実を知る由もありませんが、耳にする「今どきの若者」の問題は、道徳の内容のCの視点「主として集団や社会との関わりに関すること」の認識が欠落していることにあるようです。
学校や研究会など、所属する集団に対して「この集団に自分が所属することで自分にどんな利益があるか」ばかりを指向し、「所属する集団に自分は何が貢献できるか」の意識が全くないというのです。したがって、連帯意識や協働意識などの集団を維持する機能がどんどん低下し、学校の教育力が低下してきていると・・・。
確かに、私が所属する研究会も新入会員が月例会に数回出席した後は平然と無断欠席を繰り返し、月例会は定年退職したOBが現役の数よい多いという状態が恒常化しています。
しかし、こうした問題はZ世代に限った話ではなく、昔からありました。Z世代の中にも進んで集団との関わりを求める若者は大勢います。要はその人の志の問題だと思います。いずれにしても、コロナ禍が大きな要因となっていることは事実です。
もう、待ったなしで学校の集団維持機能を高め、目的達成機能を強化していくことが学校の教育力再生の鍵を握ると考えます。
この問題の解決を校長のリーダーシップに期待するしかありません。
しかし、リーダーシップが取れない校長の問題もよく耳にします。そんな校長の下で働く教職員は不幸ですし、学校の信頼はどんどん失われていきます。
“道徳こぼれ噺” (第一話から読む)
第四十九話 新わくわく道徳授業研修会参加者の感想がいい!
新わくわく道徳授業研修会は道徳の研修機会に恵まれなかった先生方を対象にした任意の研修会で、私のライフワークとしてボランティアで行っています。
先日、立川市立第一小学校で行った会に参加された先生方の感想をまとめましたので是非ご覧ください。「やってよかった」とつくづくありがたい気持ちになる感想ばかりでした。校長先生方もたくさん参加され、頼もしい限りです。 (後藤忠)
第四十八話 大人こそ道徳授業を求めている!
先日、練馬区立豊玉第二小学校の道徳授業地区公開講座で「大人と子供が話し合う道徳授業」を行いました。体育館で、大人と子供が4人グループを作り、そのグループでどんどん話し合いを進める授業です。話し合いの「約束(ルール)」を5つ示しました。
①この授業では、大人・子供の区別はなく、対等の同じ人間として話し合うこと、②話したくなければ無理に話さなくてもよいこと、③聞く時は、話し手の顔を見て、うなずきながら聞くこと、④他の人の発言を批判したり、否定したりしないこと、⑤授業後はグループで話し合ったことを二度と口にしないこと。
内容項目は B[友情、信頼]で、使用教材は植木洋(墨田区立両国小学校)作「アトリエの思い出」でした。
授業後に参加者に感想を書いてもらいましたが、とりわけ大人の感想にシビれました。実社会で懸命に生きる日々の体験と葛藤がにじみ出た一言一言が心に刺さります。どうぞご覧ください。
道徳授業地区公開講座の趣旨を踏まえると、理想的には校長自身が各校でこのような授業を行う、あるいは各学級担任が各学級でこのような授業を行うことの方がずっと目的にかなうことになるのですが・・・。いずれにしても、見ず知らずの外部講師より、子供が日頃お世話になっている自分たちの先生が行う授業の方がよいに決まっています。 (後藤忠)
第四十七話 パソコン使用とグループでの話合いの意図は?
道徳授業で他者から高い評価を得るには「パソコンの使用」と「グループでの話し合い」を必ず取り入れなければならないという考えが蔓延しています。
「ここでグループでの話し合いを取り入れた意図は何か?」、「ここでパソコンに文字を入力する活動を行わせたのはなぜか?」など疑問を感じる授業がとても多いです。
中心発問場面は、子ども同士がじっくり話し合い、道徳的価値の理解を深めさせたいところなのに、各々がパソコンに向かって考えを入力して交流するという学習活動でした。
子どもは一言も話さず、パソコンの入力に集中し、映し出される友達の考えを黙々と読んでいます。その15分間、子どもはずっとパソコン画面を見たままでした。
「お友達の考えと自分の考えを比べられましたか?」という教師の投げかけにも、子どもたちは画面から目を離しませんでした。
「話すことが苦手な子どもにとってこうした授業はとても有効です。一部の子どもの発言だけで進める不平等な授業からの脱却だと考えます。」
協議会で授業者は自信満々でした。
「話し手の表情からその思いを汲み取り、汲み取った思いをもとに自分を見つめるという活動がどれほど大切か。発言しなくても、話し手の言葉や声の雰囲気から話し手の真意を感じ取ることも大事な学びですし、話し手はみんながどんな表情で聞いてくれているか、その反応を見ながら話すということも大事な学習です。それが対話です。」
と私が話をしても、授業者も他の参加者も皆「??」という表情でした。
教師と子どもたちが心を通わせながら思いを交流し合う、それが道徳性育成の重要な基盤ではないでしょうか。パソコンの画面からはそうしたものは生み出されないと思います。 (HH氏」
では本HPの内容について説明します。
左上のINDEX(A~F)をクリックしてください。すると次の各ページが開きます。
A 道徳科学習指導案作成(超)×3 入門
道徳科学習指導案作りの入門書です。
製本して使うと便利です。表紙と巻頭言を両面印刷し、次に1ページ(目次)から25ページまでを全て両面印刷します。それを順番に重ねて右綴じすると各レッスンが見開きの冊子が完成します。 「続きも読む…」
B 特別の教科 道徳の基礎基本
道徳科の指導方法や評価などの基礎基本(いろは)を載せています。教材研究や授業改善に役立ててください。
また、OJTなどでの研修資料としても使えると思います。自由に加工してお使いください。
C 教職あらかると
つれづれの教育問題や教職人生について思うままに書きました。お気軽にご笑覧ください。
D クローズアップ道徳科
このコーナーは、特に教育委員会指導主事、各道徳教育研究会役員、校長、教頭(副校長)、道徳教育推進教師、研修会講師、研究授業者など、道徳教育を指導・牽引する立場にいる人には是非読んでいただきたいページです。 「続きも読む…」
E 教材&道徳科学習指導案
今までたくさんの授業を参観し、「いい授業だなあ!」と思った授業の中から、ごく一部ですが学習指導案を載せました。(授業記録付きもあります。) 「続きも読む…」
F その他・寄稿等
親愛なる知人、友人から貴重な論文やご意見、情報などを提供していただき、許可を得て掲載しています。是非ご覧ください。
なお、本ホームページに掲載している記事、原稿、資料等の使用・引用・転載などはすべて自由です。
略歴等
神奈川県相模原市南区在住
1947年 新潟県糸魚川市能生 生まれ
1971年 玉川大学文学部教育学科(体育専攻)卒業
1971年~1972年 玉川学園久志高等学校教諭
1973年~1986年 東京都公立小学校教諭(1976年東京都小学校教育研究員、1980年全国小学校道徳教育研究会千葉大会発表、1985年東京都教育開発委員会委員)
1987年~1995年 東京都多摩市教育委員会指導主事、教育庁指導部指導主事
1996年~2007年 東京都公立小学校長(2002年全国連合小学校長会調査研究部道徳教育推進委員会委員長)
2008年~2015年 玉川大学客員教授等
元東京都小学校道徳教育研究会会長、同OB会会長
道徳指導研究会(道指会)相談役
日本道徳科教育学会 理事
東京都千代田区心の教育コーディネーター